帯電防止袋の種類について
帯電防止・静電気防止の包装資材について
「帯電防止機能」と言っても、実は様々な種類があります。大きく分けると「帯電防止剤練り込みタイプ」「持続型帯電防止タイプ(半永久帯電防止タイプとも言う)」「導電タイプ」の3種類があります。
帯電防止剤練り込みタイプ
- 帯電防止剤(界面活性剤)練り込みの樹脂を用いて、フィルム製膜をしている
- 一般的なポリ袋に近い価格で製造可能、低コスト
- 帯電防止の効果は湿度依存により変動する
- 製造後1~3ヶ月経過後、徐々に帯電防止効果は薄まり、最終的にはなくなる
- 見た目で帯電防止効果の減衰がわからないため、安全面で不安が残る場合がある
「帯電防止剤練り込みタイプ」は、その名の通り、原料を製造する際に、帯電防止剤を練り込んだ樹脂を用いてフィルムを製造します。フィルムに練り込まれた帯電防止剤が“フィルムの表面に浮き出てくることによって”効果を発揮します。
そのため、その添加剤(帯電防止剤)が分離し、被包装物に移行する場合があります。それ故に、精密機器などデリケートな物の包装には持続型タイプが使用されることが多いです。
帯電防止効果に期間の制限がある代わりに、持続型帯電防止タイプに比べて安価に製造出来る点が大きな特徴です。
持続型帯電防止タイプ(半永久型)
- 素材そのものに帯電防止効果を持っている原料を採用し、帯電防止フィルムを製造する
- 界面活性剤の帯電防止剤を使用しない
- 時間の経過に関わらず帯電防止の効果は薄れない・弱まらない(=半永久)
- 特殊なフィルムとなる為、帯電防止剤練り込みタイプと比べて価格が高い
- 一般的に、見た目で「帯電防止袋」と分かりやすいように透明ブルーの着色あり
- 規格品あり、オーダーメイド可能
帯電防止の機能を持っている原料を用いて製造する帯電防止タイプです。帯電防止剤はフィルム内部に留まり続けるので、帯電防止効果が弱まることはありません。
いつまでも帯電防止効果が続くので、「持続型」や「半永久型」等と呼ばれます。
電子部品や精密機器の包装にお勧めなのがこちらの持続型・半永久型のタイプです。いざ使用するときに帯電防止効果が弱まっていたということもないため、安全にご使用頂くことが可能です。小ロットで帯電防止ポリ袋がご必要な場合も、規格品がございますのでこちらがおすすめです。
※見た目や表記が同じ持続型帯電防止フィルムであったとしても、目視ではわかりかねる帯電防止剤の量や、製造する材料レシピによって、効果レベルや安定性は異なって参ります。
導電タイプ
- ポリエチレン原料にカーボンブラックを練り込んでいる
- 表面固有抵抗値が10×4乗Ω以下(計測値)
- 完全遮光の黒色フィルム
「帯電防止」と「導電」の違いは、抵抗値の違いによって区別されています。「導電」は、抵抗値が10×5乗Ω以下のものを指します。
性能の高さから、簡易的なアースの代わりとして使用される例もあります。
※カーボンを樹脂時点で練り込んでいるのか、後添加なのかによっても性能は変動致します