脱気包装・真空包装袋について
脱気包装用ナイロンポリ袋
ナイロン素材とポリエチレン素材を多層構造にしたナイロンポリ袋は、主に真空包装(脱気包装)用として使用されています。熱耐性にも優れており、ボイルや冷凍などの処理を行ってもフィルムが収縮せず強度を保っていられます。
食品保護包装用ポリ袋として活躍
食品を保護包装する場合、生産者側としては、できるだけ作りたての味を長持ちさせたいと考えます。作りたての味を保ち、出来る限り長い期間保存するためには、食品専用のポリ袋を使用する必要があります。
一般的なポリ袋やビニール袋で食品を包装すると、密閉した場合でも微量の酸素、水蒸気がフィルムをすり抜けて袋内部に入ってくるため、食品を酸化させたり、変質させたりして味が落ち、品質不良の原因となってしまいます。
防湿・酸化を防止するには、袋の中の空気を脱気して包装する「脱気真空包装」が効果的で、「脱気真空包装」のために、一般的にはナイロンとポリエチレンを貼り合せたフィルムを使用します。(さらにハイバリア性が必要な場合には、EVOH樹脂やアルミ箔やシリカ蒸着などハイバリア樹脂フィルムを使用します)
脱気真空包装は専用の機械で行いますが、脱気真空包装を行うことにより、袋内の酸素、水蒸気を激減した状態にすることができます。(※家庭用の真空包装機は、その機械専用の袋しか使用できない場合が多いです)
さらに、防湿酸化防止ポリ袋の持つガスバリア性能で、袋の外からの酸素、水蒸気の侵入を防止します。このように、防湿酸化防止ポリ袋を使用することによって、食品が酸素や水蒸気に接触することを抑制することによって、食品の劣化や脆化、味の変質を防止する効果が得られます。
電子部品用ポリ袋として活躍
電子部品や精密部品には金属の部分や金属製の部品が使用されることが多いですが、こうした製品の金属部は、酸素や水蒸気に接することで酸化、劣化することがあります。
短時間で急激に酸化するわけではありませんが、輸出入に使用されたり、数週間~数ヶ月程度の保管期間が必要な場合などには、ナイロンポリ袋が活躍しています。袋の外部との空気の出入り、酸素、水蒸気の出入りを防止するため、機器の劣化を防止しています。