低密度ポリエチレン(LLDPE・LDPE)とは?
低密度ポリエチレンについて
低密度ポリエチレンは、「LDPE」や「LLDPE」とも呼ばれ、しなやかで伸びやすく、ツルツルしている材質で、透明性のあるフィルムです。工業製品の包装や雑貨類など、さまざまな物の埃防止、水濡れ防止、傷防止に役立ちます。
低密度ポリエチレンの特徴
- フィルムなど押し出し成型がしやすい
- 軟化温度が80~90℃、融点が110~120℃と低温
- ヒートシール性に優れる
- 耐衝撃性に極めて優れる
- 透明性がある
- 防湿性に優れる
- 薄手から厚手までフィルム厚みの製造が可能
- ラミネートフィルムのシーラント層(熱溶着層)としても用いられる
低密度ポリエチレンは製造方法に応じて、細かく分けると二種類あります。
- 1)Low Density Polyethylene…頭文字を取り「LDPE」
- 2)Linear Low Density Polyethylene…頭文字を取り「LLDPE」
ただしLDPEとLLDPEの違いは製品を見ただけでは中々判別がつかず、また材質の表記としても「LLDPE」のことを「LDPE」や「PE」と更に簡略化して表記される場合があり、見分けることは中々困難です。
特性的にはほぼ同じである為、わざわざ区別する必要無しと判断され「PE」とひとまとめに表記されていることが多いです。区別したい状況の時は「LLDPE」のことを「リニア」や「LL」と呼びます。
低密度ポリエチレンを使用した製品のご紹介
上記製品はほんの一部であり、低密度ポリエチレンは安価であることや加工のし易さから、様々な場面で利用されています。
低密度ポリエチレンの歴史
1933年英国CI社の実験室で始めて合成され、1939年、同社により工業生産されました。当初はその優れた電気的性質により、軍事用レーダーに使用されていましたが、その後、フィルムとして各種包装用として利用されるようになりました。
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