コストを低減する静電気帯電防止ゴミ袋
平成22年3月20日号 バックナンバー
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コストを低減する静電気帯電防止ゴミ袋…フォロー訪問vol.20
自動車関連部品製造メーカーA社様の事例をご紹介します。
A社様では社内でのカイゼン活動が盛んで、普段から様々なカイゼンが提案され、問題解決やコスト低減へ取り組んでおられます。そんなA社様で、最近採用になったカイゼン方法が、「静電気防止ゴム袋で作業時間を低減する」というものです。
A社様のとある生産ラインでは、特定の部位にステッカーを添付するという工程があります。流れてくる部品によってステッカーが変るため、ひとつずつ確認しながらステッカーを貼り付けていくのですが、従来のやり方ではある問題が発生していました。
発生していた「ある問題」とは、ステッカーの裏紙の処理についてのことでした。
ステッカーは、背面に接着剤が塗布してありますので、使用前は裏紙(剥離紙)に貼ってあります。使用する際には、この裏紙からステッカーを剥がし、スッテカーは製品に貼り、裏紙は廃棄します。
実はこのとき、裏紙をゴミ箱に廃棄しようとゴミ箱の上で手を離しても、裏紙は空中でひらひらと舞ってしまい、うまくゴミ箱に入らないのです。結局、後でゴミ箱の周辺に散らばった裏紙を集めて捨てなおすことになります。
はじめは、捨て方の問題かと思われましたが、空中で裏紙を手から離すやり方だと、多くの場合、ゴミ箱を避けるかのように裏紙が舞って、ゴミ箱の外に落ちてしまいます。
原因として「静電気」が挙げられるのではないかと考えました。
ゴミ箱には、内袋としてポリ袋を使用しているのですが、このポリ袋が静電気を帯びやすい上、ステッカーの裏紙も剥離の際に静電気を帯びているのです。そこで、「それぞれの静電気が反発しあっているのではないか」と仮説を立てました。
対策として、ゴミ箱の内側に入れるポリ袋を「帯電防止タイプ」のものに変えました。
すると・・・
今までゴミ箱から逃げるようにひらひらと舞った剥離紙が、見事にゴミ箱に落ちるようになりました。やはり、今までは静電気を帯電しやすいところが、裏紙をひらひらさせていたのです。
このカイゼンを提案したところ、社内でも早速水平展開が行なわれ、ゴミ袋の多くが帯電防止タイプに切り替わりました。ちなみに、1つのゴミ袋に対し、作業時間低減分をコスト計算しますと、一ヶ月で3000円程度の低減になるということです。
社内の袋を10件切り替えれば、3000円X10台=30,000円/月となり、大変喜ばれたということです。
今回ご購入頂いた製品
フォロー訪問裏話 ~シンガポール~
今回のフォロー訪問裏話は、初の海外版です!先日、シンガポールの日系企業様を訪問してきました。
シンガポールは気温が30度前後ですので、空港から出た途端、ワッと汗が噴出します。しかし、現地に駐在されている方にお聞きしますと、日本から転勤していくと、最初こそ汗だくになるのだそうですが、滞在1ヶ月もすると、さほど汗をかかなくなるのだということでした。
どうやら、体のほうが自然に気温に対応していくのだとか。人間の体って、よくできていますね。
シンガポールは物流の拠点としても非常に優れていて、港は24時間の通関体制が整っているということです。港では数多くのコンテナが並べられ、次の出荷に備えられていました。
船だけでなく、航空貨物でも迅速な通関体制が取られており、シンガポールからの発送が早ければ即日に行なえるらしく、数日を要する日本と比べても迅速な配送が可能になっているということです。
また、一時、村上ファンドの村上氏が拠点を移したことでも話題になりましたが、投資会社や投資家にとっても有利な制度を設け、世界中から金融会社や富裕層を集めているということです。
実際に街中では超高級外車やいかにも洗練された高級マンションなどが見られ、圧倒されます。
狭い国土、少ない人口など、一見マイナスにみえる要素を逆に長所として生かすシンガポール。
私たち日本企業も参考にしなければならないところがたくさんあると感じました。
ちなみに、シンガポールで働いていらっしゃる方のお話ですと、シンガポールの国民ひとりあたりのGDPは、すでに日本を抜いて、今やアジア首位ということもあり、結構な数のシンガポール人が「我々は日本より上だ」という意識を持っているということです。
◇「いつか使える」情報のコーナー
「シンガポール」 について
国名の意味は、サンスクリット語で「ライオンの町」
※ウイキペディアより引用
▼編集後記
国際都市であるシンガポールの中心部では、西洋人の姿を頻繁に見かけます。先進的な建物やオシャレなお店がとてもたくさんあり、町並みはアジアというよりは西洋的だと感じます。
そんなシンガポールでは最近、日本のラーメンが人気があるそうです。
たまたま入ったビルには「一風堂」が入っており、おしゃれなシンガポーリアンが行列を作っていました。
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